またまた木造の話

というわけで、昨日の話の答えを書かなければ...
昨日書いた「設計時に考えなければならない、木造建築物の欠点」というのは、接合部のことです。
昔の日本建築は、「くぎ一本使っていない」なんていうことが、大工さんの自慢だったりしたのですが、今は、構造の考え方自体が違います。耐震性能をあげるため、「壁」を作っていることは、以前にも書きました。このように、現在の木造建築物は、しっかりと固定することが、重視されているわけです。
木材をしっかり固定する...つまり、しっかりと接合するには、金物が必要になってきます。(鉄骨でしたら、溶接してしまえばすむし、コンクリートも、しっかりした壁厚と鉄筋が確保されていればすむことなのですが...)木造の場合には、異物が割り込んでくるわけです。
金物は固く、木材は柔らかい。ですから、無理な力が加わった場合、その部分で木材が引きちぎれてしまうことがあります。場所によっては、色々な力が加わる部分があるのですが、数種の金物を使う場合、木材が耐えきれなくなることが考えられます。
したがって、構造のことを十分に配慮して、金物を使うようにしなければ、「構造計算上はOK」とか「JIS認定の金物を使っているから」というだけでは、不十分になってしまいます。
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