デザインに求められること

デザインに求められること

デザインには、様々なタイプのものがあります。平面上の諸要素を扱うグラフィックデザイン、空間要素を扱うスペースデザイン(扱う空間の大きさによって、ランドスケープデザインや建築デザイン、インテリアデザイン、ディスプレイデザイン等に分けられます。)、工業製品を扱うプロダクトデザイン、等々...。

しかし、今もっともデザインに求められているのは、単なる「物」を作り出すというだけじゃなく、「共有できる場」を生み出していくことのように思います。

今、いったい何人の人と心を共有(少し大袈裟でしょうか・・・心の一部を共有)することができているでしょうか。近しい間柄の人たち(家族とか友人といった)でさえ、上手に共有できているとは言えないんじゃないでしょうか。。

人は、自分の気持ちを他人に伝えるために、「言葉」を用います。でもそれだけでは伝えることのできないもの(あるいは事)は、たくさんあります。例えば、自分が幼い頃遊んだ情景を、どうやって子供達に伝えたらいいんでしょう。そういう「場」があったらと思いませんか。

心を共有するためには、少なくとも、同じような「場」を共通体験し、共通の感性を確認しあっていることが前提となるような気がします。

手段が、平面であれ、空間であれ、工業製品であれ、様々な人々が共有できる「場」をつくり出すことが、デザインの役割なんだと思います。