共長コミュニティ 歩け歩け大会  2002年11月17日

私が現在住んでいる、愛知県大府市の共和という場所は、30年前ぐらい前からコミュニティ活動が盛んなところで、その象徴的な存在として「太陽と緑の道」がある。今回私が参加した「歩け歩け大会」というのは、ここに端を発したイベントである。

参加者約160名 半数は小学生、残りの半数は高齢者と父母といったところだろうか。。、若者の参加は少ない。また、私のように個人での参加も少なそうだ。距離は、6.5キロ。休憩を含め2時間弱の行程は、楽しみながら歩くのに適切なものだと思う。ゴール後の振る舞いぜんざいやビンゴゲームも参加者の楽しみになっている。

ただ、簡単なマップなどがあって、ルートの説明や地域の解説などがあると、アイデンティティの高揚につながると思う。そのためには、予算や毎年のルート設定など、準備に負担がかかることになるが...

08:35 共長公民館出発
08:53 長草公民館到着
コミュニティ区長のご挨拶など
09:08 長草公民館出発
09:18 長草天神通過
09:30 白ハ池中程通過
10:08 木の山公民館到着
休憩 みかんのサービス
10:27 木の山公民館出発
11:00 共長公民館到着
ぜんざい振舞 ビンゴゲーム

 


共長公民館集合

共長公民館出発

長草公民館途中 歩道が...

長草公民館 ここで合流

区長さんの挨拶

どぶろく祭で有名な長草天神

長草の集落

白ハ池通過

キャベツ畑 長閑だ!

最年少参加者...6ヶ月

知多中央道を潜ります

ここもなかなか景色がよい

再び潜ります 横断歩道が無い

用水を渡って

山の上公民館到着 みかん!

こんな道や

こんな道を通って

共長公民館到着

ぜんざいが振舞われ

ビンゴゲームも!

参加賞をもらって お疲れさま


 

太陽と緑の道

1975年4月に、共和地区・長草地区のコミュニティの中心、共長公民館がオープンし、それにともなって様々なイベントが企画されていきました。

「太陽と緑の道」もその一つ。大晦日に共和・長草地区のお寺や神社を巡り、除夜の鐘を突いて初詣でをすることからはじまったそうです。公民館をスタートし、円通寺・長草天神を巡って戻ってくると、温かいぜんざいや甘酒が振る舞われたとか。

最近は、車の数が増え、夜間の歩行は危険だということで、中止されてしまいましたが、交通整理や指導を行う近隣住民のボランティアに支えられながら、現在、11月の「歩け歩け大会」に受け継がれています。

以前は...
緑と太陽と水で命のせんたく

長草の古地図には、御林と記入された広い地域があり、長草から木ノ山へかけて、尾張直轄の山林が、かなりあったと思われます。現在も、手入れの行き届いた果樹園や野菜畑の中に山林がみられます。

また、この地域は、長草大地、白 池など、多くの溜池が点在し、山林、農業緑地とともに、地域住民からは、「緑と太陽と水のある」憩の場、コミュニティの場として親しまれています。

長草の地名はながあ~い

木ノ山を通って、共和町追分地区へ抜ける道は、もと、東海道の先駆となった鎌倉街道の脇街道でした。追分けを西に分かれると、長草です。長い草が繁茂していたから、この名があるのだそうです。

出典:共長コミュニティ資料

皆でこの道のことを考えたら...もしかしたら...
誰もが安心して散策できる道になるかも知れません...

大府駅周辺のまちなみ

大府の街には歴史がない...とよく言われます。確かに目立った史跡はないかも知れません。でも、良く調べてみると多くの古窯や土器、中には古墳も発掘されているのです。ただ私たちが意識していないだけなのかも...と思ったりもします。

大府の駅前は、東海道線開通以前、武豊線開通後の、明治22~3年頃に遡ることができます。もちろん今の建物は昭和のものですが、その昭和の思い出さえも消えかかっていますよね。少し彎曲しながら繋がる店づくりに往時を忍ぶことができます。

意識して残そうとしない限り、歴史は築かれていかないのではないでしょうか。

もしかしたら...
とても
懐かしい街なのかもしれません。

大府という街

私の住む大府という街は、下のような特徴を持って、大きく変わっていこうとしています。

●名古屋まで10~15分という通勤圏でり、新たな分譲住宅・マンションが建設されている。
●それにともない、大規模ショッピングセンターやファーストフード店等の建設。
●第2東名/環状線の結節点として、道路拡幅・延長。
●その他、中部国際空港の影響、市町村合併協議、新駅建設論議などもあります。

これらの変化は、不況という社会状況下では、経済的には幸せなことですが、それ以外の部分では、いろいろ考える必要があります。

大府の街は、20年以上前から、独自のコミュニティー組織を持ち、活動を続けてきたようですが、近年の環境の変化に、既存コミュニティーが対応しきれず、自治会の参加率が低下し、活動も停滞気味になっています。多くの流入人口が予想される今後は、さらにこの傾向が加速されていくのではないかと懸念されています。

 私は、子供や家族と生活する場には、時代をこえて共有していける「場」が必要だと考えます。そのためには、生活する場の風景は、緩やかであるべきで、場合によっては、変わらない部分も必要だと考えます。

人が風景によって得る共通感覚は、家族だけでなく、地域に住む人達の考え方のベースになっていくはずです。あまりに急な風景の変化は、地域と結びついた個人の考え方のベースを失わせ、家族や地域社会との共感を抱きにくくしてしまいます。

こうした風景を残していくためには、様々な知恵や手法が必要です。より広い世代や様々な環境の人に共感を得られるやりかたを、考えていかなければなりません。グループホームや保育室、今回提案した食のイベントや食の広場などもその一つかもしれません。また、現有財産の掘り起こしも必要です。駅前の時代に取り残された町並みや古びた散策ルート、汚いため池や用水などは、視点を変えることで大きな財産になりうるものだと考えています。

そしてもっとも大事なことは、一緒に考えてくれるよき仲間です。こうした考えを共有できる人達との接点を持ち、勉強会を開くことから始めたいと思います。

豊田高専で「計画論」

私が1997年から、豊田高専で「計画論」を教える際、できるだけ実践的なものをとりあげたいと考え、バリアフリーと街づくりをとりあげました。

バリアフリー1998
豊田への提案1999
バリアフリー2000

スタディの理由(わけ)

スタディ...「学ぶ」理由...。
私達は、ずっと学校で勉強してきたわけてすが、その理由っていったい何だったんでしょう。良い大学に入って、良い会社に就職するため?。では、就職してしまったら、学ぶ必要はないのでしょうか?。自分の体験からいうと、学校を卒業してからの方が、学ぶ機会が多かったし、学ぶことも多かったように思います。なにしろ必要にせまられて...という感じで。

仕事や趣味を通じて、相手の言っている事を理解し、自分の考えを伝えるためには、どうしても、共通のフィールドに関しての知識が必要とされますし、理解しあうためのノウハウも学習していく必要があります。自分にアイデアがあって、それを伝えたいときなどは、それはもう必死ですよね。

そんなことから、共通のフィールドづくりの場として、スタディが存在するのだと考えています。

ここでは、特に「住宅」の分野で、今、重要だと思うことを取り上げています。基礎的なことから、住いづくりの手順まで、誰にでも分かりやすく...と考えて制作しました。利用していただければ幸いです。

名古屋の地下水脈

名古屋市の丸の内に、時々陥没を繰り返す道路があると聞きます。この道路は以前、ある洗い張りのお店の敷地にあった井戸の跡だそうです。

道路拡張のため敷地を取られた際、井戸も道路の一部になったのですが、水脈は生きていて、周辺の土を流して陥没させるのだそうです。

現在の名古屋の街の下には、もう一つの名古屋が埋まっています。それは、普段は気づかれないように、ひっそりと眠っているのですが、何かの拍子に眼を覚まします。

例えば、そんなに広い道でもないのに、そこを渡ったとたんに、街の雰囲気が変わった...という経験はありませんか? その道はかつてのメインストリートで、今はその役割を、隣の新しく広い道に譲ってしまったのですが、ややもすると、こっちの道の方が、活気があって、いろいろな発見があったりもします。しかし、道としての機能の弱まった街は、活力を失いつつあります。

御園通りは伏見通りに、武平町通りは久屋大通りに、主役の座を奪われています。

このように数十メートルのズレを伴いながら、新旧の名古屋の街は、重なっているのです。そして、たまに陥没などしたりして、昔の街が顔を出したりするのです。

フリーマーケットに参加

10月14日、地元の駅前のフリーマーケットに参加しました。60店舗のほとんどは古着屋さんでしたが、そんな中、スタジオ・イカルスでは、「石」を売ることにしました。「石をうる」なんていうと、「無能の人」を連想されるかもしれませんが、そんなつもりは、さらさらなく、石を使って、建築家らしい「オブジェ」を創ってみよう…というものでした。
コンセプトとしては、「いろいろな形をした石に合わせて紐を結んで、非日常的なものに変えてしまおう」というものです。

がんこな石、優しい石、ユーモラスな石、荘厳な石、何かに似ている石….石もよく見ていると色々な表情を持っていて、個性さえ感じます。紐を使うことで、その個性をもっと引き出してやろう…という試みです。

それは、住宅によって、住む人の個性を引き出そうとする「建築家」らしい試みでしょ!?
売れたかですって?
売れました。

おばあさんは、床の間に飾ってくれるそうです。4歳の女の子は、ネックレスにして、おかあさんの首にかけていました。3歳の男の子は……鷲掴みに….。
思った以上に収穫のある1日でした。あなたの街にも出かけていきますよ。

 

マップ

 下のマップは、名古屋の地下鉄を案内したものです。見難いですよね。斜体の文字が模様に見えてきたり、直線であるはずのラインがギザギザに見えてきます。(錯視のせいです)
 実際の紙片の大きさは、縦9.4cm横12.7cmで、官製はがきより一回り小さいものです。斜体の文字は、遠視の人にはきっと見づらいでしょうね...バリアフリーどころではない...。
 地下鉄のマップで有名なのはロンドンのもので、デザインの本などにも載っていたりします。本当は2つのマップを並べて比較してみようと思ったのですが、あいにく手元にありませんでした。
 皆さんの街の交通機関のマップは、どんなんでしょう? 分りやすく、見やすくできていますか? もしよかったら、メールででも送ってください。たくさん集まったら一覧して比較してみるのも面白いかもしれませんね。
subway_nagoya.gif

5/8

 先日なんだかのメールニュースで「5/8」についてふれていました。(あまり私には関係ないことですが)今「5/8ブラ」なんていうものも発売されて、ちょっとした「5/8ブーム」なのだそうです(ちょっとニュアンスが違うかもしれませんが、本文での確認ができないので失礼いたします。そういえば、「5/8」サイズのポテトチップもあったな...)。そこで筆者は8対5のプロポーション(縦横比などの)を意識してデザインしている...なんていう内容だったように思います...。
 でも、「5/8」って「1.6」でしょ...黄金比に近いですよね(黄金比は「1.618」)。
 また、「フィボナッチの数列」という「1、2、3、5、8、13....」のように、前2つの整数の和が次の整数になるという数列(1+2=3、2+3=5...という具合)があって、この場合の並んだ整数の比は、限り無く黄金比に収束していくという性質を持っています。(2/1=2、3/2=1.5、5/3=1.66…、8/5=1.6、13/8=1.625、だんだん「1.618」に近付いていきますよね)
 ほら...「5」と「8」は隣り合っていますよ。
 つまり...「5/8ブラ」とルネッサンス絵画は同じ比率で構成されているというわけです...