図面を描くということ

製図を教える度に話すことなのだが、図面を描くということは、こちらに、相手とコミュニケーションをとる意志があることを示すことに他ならない。相手とは、クライアントであったり、協力者であったり、施工者であったり、その状況に応じて様々で、求められる図面の内容・質も異なってくるのだが、いずれにしても、こちらの意図を分かってね...という気持ちが無ければ、意味が無い。
この図面で、相手に何を伝えたいのか。さらに、どんな思いを伝えたいのか。伝えることが目的であって、描くことではない。
逆に、相手とコミュニケーションをとる意志がなければ、図面を描く必要はない...建築はできないが...(建築以外のものならできるものもある)。
だから、良い図面とは、決して、きれいに描けている図面のことをいうのではなく、こちらの意志が間違いなくの伝わる図面のことをいうのだと思う。それはどんな姿をしているのか...そんなことを考えつつ、今日も図面に向き合う。