ひきつづいて木造の話

日本の湿潤な気候には、木造が良いという話を、昨日しましたが、木という素材は、他にも色々良い点があります。
まず、断熱性の高さがあげられるでしょう。素材としての熱の伝わりやすさは、熱伝導率(kcal/m・h℃)で表され、この数値の大きい方が熱を伝えやすいわけですが、木材は0.15ぐらいです。
これを他の素材と比較してみると、コンクリートが1.4、鉄(鋼)が45、アルミニウムが210です。断熱材であるグラスウールが0.05であることを考えると、も木材は、かなり優秀な断熱材といえます。
極端な例の上げ方をすれば、厚さ10cmの木材の壁と同じ断熱性能を出すために、コンクリートは93cm、鉄は3m、アルミにいたっては14mの厚さの壁を作らなければなりません。
鉄骨住宅などでは、熱を伝えやすい鉄骨部分で結露し、柱がはいっている部分だけ、壁がカビたりすることがあります。
こうした断熱性の高さが、寒い地方での木造建築を発展させました。西洋においても、北欧やカナダでは木造住宅が盛んです。ツーバイフォーなども、こんな背景から、発達していったものと考えられます。
住まい雑感のページ