田園都市

昨日の「環境と人間」で、「家の近くの田んぼのある風景」を選んだ学生がいた。名古屋から電車で4~50分程離れているだろうか...以前は田んぼと畑ばかりであったと思われる都市近郊の新興住宅地である。開発の速度は緩やかで、住宅密集地区を囲むように田園風景が続いている。いずれは、住宅が増えてしまうかもしれないが、現在は偶然にも、「田園都市」となっている。

「田園都市」というのは、前世紀末に、人間らしい生活をテーマに考えられた、一種の理想的住生活の提案である。発祥の地はイギリスであるが、日本でもその影響を受け、田園調布などが計画されたと聞いている。

学生の住んでいるところは、計画的なものではなく、あくまで偶然の産物であると思うのだが、写真を見せてもらった限りにおいては「田園都市」となっていた。ある意味、現在の日本の経済のバランスは、こういった副産物を生み出しているのかもしれない。

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