3・4世代の家族が住む家

Q 3・4世代の家族が住む家を探していました。


A 私の経験から、数世帯が一緒に住む家の難しい点を少し書いてみます。
ソフト面に関しては、それぞれの家庭によって違うと思うので、ハード面を中心に書きます。

1. 音の問題

生活パターンが異なる家族が生活していくわけですから、遮音には充分な配慮が必要となります。

特に複数世帯場合、階下に対する遮音が大事ですよね。

音にも様々な種類のものがあって、子供の声のような高い音/足音などの小さな衝撃音/飛び跳ね等による大きな衝撃音/水道を使った時の水やパイプの音....などなど。それぞれ防ぎ方は違います。

高い音や小さな衝撃音は、遮音材や吸音材を用います。一方、木造の場合、大きな衝撃音を防ぐよい方法は、一般的にあまりとりあげられていません。特別な方法を用いることになります)

設備配管等による音は、配管の経路、施工法を前もって考えておく必要があります。

ですから、音の問題を解決するためには、間取りは重要な要素となります。お互いの生活パターンを考え、寝室の上や隣にに子供室をもってこないとか、リビングをもってこないとか...考えてください。

2. コミュニケーションの問題

上記のような「音の問題」がある一方、家族が孤立しないように、アイデアを絞ることも必要です。これも間取りが重要になってきます。

あと断熱や健康住宅に関しては、一般的にも言われていることなので...

参考にしてみてください。

 

「泥んこで帰れる家」について

Q S’s House(泥んこで帰れる家)をくわしく知りたいと思いました。


A これは、グラフィックデザイナーのために設計した住宅です。

20畳ある吹抜け空間は、作品を飾るための壁面と、南側の大きな開口で
コントラストをつけています。

家族そろって(奥さんと子供2人)アウトドアを楽しんでいるので、駐車場から中庭を通って、直接浴室や洗面所に行けるようになっています。

日中は、玄関を入ると、リビング/ダイニング/キッチン/家事室/洗面/(中庭)は、一つの空間として感じると思います。(多分50畳以上あると思います)

一方夜間は、空間の区切りを変えることで、2階のプライベート空間とダイニング/キッチン/家事室/洗面/浴室/トイレが一体感を感じれるように配慮しています。

この家では、子供は自分の部屋で勉強はしないで、お父さんと一緒に2階の作業テーブルで勉強したり、お母さんと一緒にダイニングテーブルや家事テーブルで勉強します。遊ぶのも子供部屋ではなく、ダイニングや・リビング(バトミントンができます)です。お父さんやお母さんの過ごす時間もほとんどこの空間です。

「家族の心を育む住まい」の先駈け的住宅です。

設計契約の時期について

Q 初めまして、突然メールで申し訳御座いません。実は他社の設計士さんに、 自宅を設計依頼を御願いしている現状ですが、どうしても私共と設計士さんとの設計時点でのずれというか、何かが違うように見えます。ラフから2ヶ月がたとうとしてますが、先日ラフの時点で、納得を100%している訳ではないですが、設計契約してからもう一度一緒に考えましょうとおっしゃったのですが、何か釈然としません。普通ある程度大筋双方が納得し、後に設計契約に至ると思うのですかいかかでしょうか?

御社様の設計士との間柄との内容を拝見したところとても共感いたしました。お忙しいと思いますが返信頂けると幸です。


A ご相談の件ですが、やはり、納得してから契約される方が良いように思います。

設計あるいは計画は、3つの段階に分けて考えることができます。

1.企画段階

クライアントのイメージするもの、またイメージにまで行着いていないが言葉にできるもの、また言葉にできないもの...そういったものを分析して、矛盾なく言葉やイメージに置き換えていく段階です。当然、法規や予算といった条件に対しても矛盾なく進めていきます。

クライアントの言葉にならないもの、形にならないものを、どうやって
くみ取っていくかが大切になります。

この段階で、クライアントと一緒に、全体としてのコンセプトを決めます。(同時に、価値基準も決まります。)

2.基本設計段階

企画段階で決定したコンセプトや価値基準にしたがって、具体化を進めていきます。段々形になっていきます。
これらの検討は、図面(平面図・立面図・断面図等)やスケッチ(CADの3Dを使うこともあります)、模型などで行なっていきます。

企画段階のコンセプトや価値基準が、クライアントの評価基準となるので、合意はしやすいと思います。

企画段階・基本設計段階で、クライアントに積極的に参加してもらうのが、結果的には、後悔のない「家づくり」となります。
(スタジオ・イカルスでは、クライアントと一緒にB紙に向かったり、模型を作ったりしています。)

基本的にはここまでの段階を狭義の意味での「計画段階」と呼ぶこともあり、この段階で設計を断わってもクライアントに付加は生じません。(ただし、設計事務所によって、この部分の考え方はまちまちです。少なくともスタジオ・イカルスではこういう方針で設計を行なっています)

3.実施設計段階

実際の施行を念頭において、詳しく細かい図面を書いていきます。

基本設計では、現れてこなかった細かい表現も必要になってきます。
あらゆる材料・部品が図面に表されます。図面は100枚以上になることも稀ではありません。

スタジオ・イカルスでは、実施設計段階に入る前に、契約を行ないます。

「企画段階」で、お互いのだいたいの雰囲気は分るのではないでしょうか。
クライアントと設計する側の一体感が感じられた時、そこには世界に一つしかない、素晴らしい結果が生まれるのだと思います。

1年後、5年後、10年後...に後悔しないために、今の段階を一つひとつ大切にされる方が良いと思います。

お答えになりましたでしょうか。