来年はうさぎ年

来年の干支は、「うさぎ」である。というより「卯(う)」である。「卯」とは、強引に中に入る様子を象形化したものだそうだ。
建築の世界でも、この字を用いられたものが色々ある。有名なのは、「卯建」である。「うだつ」と読む。「卯立」と書いたりもする。旧い民家などで、屋根の両端から立ち上がった小屋根付きの袖壁のことで、防火の役割をしたりもする。
でも、この高さで身分を表し、「うだつのあがらない人」とかいった言回しは、「卯建を高くすることができない人」=「出世の望めないなさけない人」といった意味で用いられる。
建築の用語や歴史を考えると、「身分」というものにいきあたる。この「卯建」も日本の建築様式が、「身分」によって形成されていたことを表す、一つの実例なんだろう。

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