杭芯の確認

現場打ち合わせで、杭芯の確認を行った。
そう、小さな住宅なのだが、杭基礎とした。
鉄骨の3階建てだが、屋根・外壁をガリバリウム鋼板とし、軽い建物としている。従って、地盤改良でも充分に耐力は出せそうなのだが、多少コストはかかるが、信頼性を優先した。
敷地が狭く、隣地に近接した位地に杭を打つため、特殊なものになる。これもコストアップの要因となる。
隣地には10年前に建てられた、ALCの鉄骨3階建てが建っているが、杭は打っていない(多分地盤改良はしていると思うが)。
それでも杭を打ちたかった。
ボーリングによる地盤調査(他にコストのかからない方法もあるのだが、これも信頼性を優先した)から、水位が高いことが分かっている。地震時に液状化する可能性も否定できない。支持地盤も深い。
建物は、見えないところにコストをかけるべき...と信じている。見えるところは、後から何とかなっても、見えないところは何ともならない。

施工図のチェック

工務店が描いてきたきた施工図をチェック。敷地ギリギリに建てるため、こちらは、ディテールなどもかなりシビアな要求をしている。工務店のディテールは、オーソドックスで無理のないものとなっている。でも、こちらの意図を反映しきったものとなってはいない。ここからはじまるのだ。
80平方メートルにも満たない小さな家に50枚の図面、それに施工図。そして、そこからはじまるやり取りによって、図面に描かれた住宅は、だんだんと現実の住まいとなっていく。
こちらの意図を伝える為には50枚の図面を必要とした。工務店の側もそれを理解するのに施工図を必要とする。それがなければ、互いの頭の中にある考えを理解し合うことはできない。そして、互いのギャップを埋め合う為に打ち合わせを重ねていく。
建築に携わるものにとって図面を描くということは、言葉を話したり、文字を書いたりするの同じように、意志を表わし、意見を交わすことだと思っている。
だから、図面を少なくすることができない...。

はじまりのはじまり

地鎮祭が終わり、いよいよ工事が始まる。
今回の設計に置ける自分自身のテーマは、「これからの住まいのあり方を考えたものであること」と「鉄骨住宅のベストパフォーマンスを考えること」の2点にある。
「これからの住まいのあり方を考えたものであること」
家庭のあり方が問われる時代である。今、虐待や非行、自殺など、家庭を発端とした社会問題がクローズアップされている。こういった因子に、住まいのあり方というものも含まれているのではないか...と建築家は悩む。書籍やハウジングメーカーのプランの中には、こうしたことに対する解答を出してきているものがあるのだが、個人的にはもの足りないでいる。社会問題に対する直接的な解答になるはずもないのだが、それでも自分自身の考えを反映した設計としたかった。
「鉄骨住宅のベストパフォーマンスを考えること」
鉄骨を構造材とした場合、断熱や結露に対する決定的な対処法は見いだされていない。コストや安全性を含めて考えていくと、「落としどころ」というものが生まれてくるのだが、それでも、自分自身で少しアイデアを出してみたかった。都市型住宅を考える場合、防火や3階建て等、構造に鉄骨を使うことのメリットは存在するからだ。
設計段階では、この2つの意思を、ある程度反映することができた。でも、これで終わったわけではない。これから始まる施工監理においても、自分の心の置き所をはっきりしておきたい。

車いす体験レポート

車いすで買い物、お出かけ

8月3日(土)目的地:大須観音

 車椅子の操縦は、意外と難しい。なにしろ、少しでも傾斜があると、タイヤがそちらにとられてしまうので、そんな時は思ったように進めない。巾員4mとか6mの、歩道のない道路は、端のほうの傾斜が急で、車輪を片方だけ回転させて、丁度いいかな...という感じで、これがちゃんとした歩道のある幹線道路に出ると、状況が劇的によくなるのか...というとそういうわけでもない。ちゃんと雨の流れる方向へ、車椅子も流れていこうとする。段差解消のために付けられた斜路も、なかなかの曲者で、斜路に対して角度を付けて横切ろうとすると、車輪があらぬ方向へ持っていかれる。交差点などの複雑な斜面では、予想も付きにくく苦戦することになる。大須のアーケードの歩行者専用で、道路の真ん中に敷かれた滑り止めのカーペットの上を堂々と進んだときが、一番具合がよかった。

地下鉄の利用は、事前にエレベーターの位置が分かっていないと苦労しそうだ。私は、あまり苦労をしたくなかったので、御器所の駅でしつこいぐらい駅員さんに聞いたのだが、とても親切で誠実に対応してくれる。こちらは、本当は足が動くのだから、妙に恐縮した気持ちになる。こういったことは、途中のコンビにでも経験していて、店員さんどころか、お客さんにまで扉を開けてもらった時には、「車椅子にとってこの扉はあけやすいのか」を実践しようとしていた私は、ちょっと困った顔をしていたに違いない。その点、大須のレストランの店員さんは、そういったことには無関心で、こちらが気を使うことはなかった。無関心というのは、不親切ということではなくて、車椅子のスペースを空けるためにテキパキと椅子を片付けたりして、やるべきこと(やってほしいこと?)はやっている。ただ、そんなに特別扱をしないで、「そちらがよければ..」的な、なんか手慣れた感じを受けたりもするのだ。車椅子4台の御一行(+介助4人)に対して、普通に対応できるのは、なかなか素敵なことだと思う。

 食事はバイキング形式のものを選択し、介助者役の人に料理を持ってきてもらうことにした。これはどんな料理がテーブルに並ぶのか、不安と期待の入り交じった数分を経験するのだが、彼女はよく気が付き、3度に分けて料理を運んでくれた。まず全体的にいろいろちりばめて、それから主食の意向を聞いてテーブルへ運び、食べ終わったら、追加とデザートの希望を...という具合で、このやり方は、とてもよいと思った。こうしたよく気が付く人とパートナーを組めたことに感謝したい。言うまでもなく、パートナーによっては、こちらの希望を遠慮なく言えなかったり、親切の押し売りを感じたりする可能性もあったわけで、これは、車椅子で出かけるときの重要なポイントだと思う。そのことは、一緒に行動したグループにもいえる。半日心地よく過ごせたのは、このチームのよい雰囲気に負うところが大きい。

 一足早くチームを離れることになった私は、帰り道、大須観音の境内を横切りながら、敷石に砂利が転がり、どこにも斜路がないことを再確認した。私の愛すべき7人の仲間たちは、その後どう乗り越えたのか心配である。

最後になってしまったが、最初に与えられた課題、「人の動きや視線」であるが、地下鉄の車内で多少感じることがあったものの、全体を通して気になるほどのものではなかった。それより、先にも書いたが、「親切」を感じる事のほうが多かった。御器所の駅には、他にも車椅子関係の施設があったりして、手慣れた対応を感じ、上前津の駅では、エレベーターが設置されて間もない感じで、みんな張り切っている様子もうかがえた。ただ、こちらとしては、そんなに特別なことを期待しているわけではないので、もう少し気楽に対応してもらっても...とは感じた。しかし、こんなことが言えるのは、素晴しいチームに恵まれたおかげで、「一人で30分で大須観音へ行きなさい」などといわれたら、あっというまに絶望的な気持ちになって、周りの視線に敏感に反応していると思う。

引き算の家、足し算の家

20.jpg夢いっぱいの家を考えていたのに、設計が進むに連れ、いつの間にか「ふつうの家」になってしまう...。

こういうことは、結構多いようです。

今では書籍やインターネットを利用して、かなり詳しい家づくりの情報を手に入れることができます。

「こういう材料を使うと病気になりやすい...」「こういう間取りだと子供が非行に走りやすい...」「こうするとお金持ちになれない...」など...一種のノウハウ本的なものもたくさんあります。

こういう本は、知識としてかなり優れた情報を与えてくれるのですが、これらの情報総てに合致するように...と考えると、と単に「ふつうの家」になってしまいます。

「ふつう」が悪いわけではなくて、それを望んで、自らの意志で作っていくのなら、それは素晴らしいことだと思います。

でも、あれもいけないこれもいけない...的にいろいろ切り捨てていった結果、「ふつう」になってしまった家は、果たして住んで楽しい家なのでしょうか。

[2002.12]

にほんブログ村 住まいブログ 住宅設計・住宅建築家へ
7514968.gif
スタジオ・イカルスのサイト

炎の色

PICT0192.JPG今日はクリスマスイブ。

家族揃って、ケーキの上のロウソクに火を着けて...暗い部屋の中で、お互いの顔が炎の明かりに浮かび上がって、いつもと違う雰囲気が漂っていますよね。

炎には不思議な力があって、人々を引き寄せていきます。それは多分、原始時代から、炎の周りに寄り添いながら、獣や寒さから身を守ってきた、人の遺伝子に書き込まれていった記憶のなせる技なのでしょうか。

炎を見ていると、なんだか元気になってきませんか? 

炎は、エネルギーも与えてくれます。この時期の行事には、クリスマス(キリスト教以前からの)や花祭りのように、洋の東西を問わず、弱った太陽を元気づける意味あいのものが多いのですが、炎は重要な役割を担っているようです。

寒く心細いこの時期だからこそ、今日、ケーキの前で、家族揃ってロウソクに火を着けるのって、実はとても大切なことなんですよね。

暗い室内で、炎に浮かぶ相手の顔を見るためには、距離が近づかなければなりません。低く中心性を持つ光源は、陰影を際だたせ表情を豊かに見せてくれます。

炎の揺らめきは、空間に変化を与えます。そしてなにより、料理を美味しく見せ、人の顔を元気そうに見せてくれます。
囲炉裏や暖炉の効果って、まさしくそんなところなんでしょう。その上、煮炊きをしたり、薫製を作ったり...「食」という生活の場とも結びついています。

危険という理由で、炎を遠ざける傾向が見られますが、人は炎をコントロールすることで、人になったわけですから、炎を安全に扱う術を学んでいくべきなんだと思います。

家族で炎を眺める場が、あってもいいような気がしてきませんか?

[2002.12]

住いをつくるということ

veranda03.jpg住宅を設計するということは、店鋪や事務所といった公共性をともなう建築物を設計することとは、根本的に異なる思考を必要とします。
「住まい」は、そこで生まれ育った人間の、空間の原点となります。例えば、私達が、「この部屋は狭い」とか、「この空間は居心地がいい」と考えるのも、原点として、私達が生まれ育った「住まい」との比較によって成り立っています(それは、無意識の場合がほとんどでしょうが・・・)。私達が生まれ育った「住まい」は、私達にとって、もっとも身近で、もっとも明確な「ふるさと」というわけです。
私達は、そうした「ふるさと」である「住まい」を原点として、新たに認識していった空間を位置付けしていくわけです。私達の行動範囲は、多分最初は、自分の周辺から始まって、だんだんと範囲を広げていき、社会と自分との関係性や、時には宇宙と自分との関係性に対しても、あれこれ考えるようになるわけですが、その時の原点はやはり、「ふるさと」である、生まれ育った「住まい」なのです。
ですから、住居を設計するということは、そこで生活する人達の原点を設計することに他なりません。原点を設計するということは、そこに生まれ、そこに生きる意味を明確にしてあげることだと思います。どれだけ実現できるかは、その時の諸条件によりますが、すくなくとも、このことだけは、住居をつくる人と設計をする人との間で、共通の認識を持っておくべきだと思います。
にほんブログ村 住まいブログ 住宅設計・住宅建築家へ
7514968.gif
スタジオ・イカルスのサイト

街づくりレポート

街づくりは、一つの視点から行なえるものではない。 高い理想、ち密な思考。そしてあつい情熱を必要とする...はず。
そこで、いろいろな活動...といっても参加...ですが...を通して、いろいろなことに気付いていければと思います。

その他の活動メニュー
コラボ屋
限界耐力設計法
街の縁側
レスキューストックヤード 耐震診断
クニハウス
愛知県耐震診士
西批杷島町耐震診断講演

名古屋市中区松原1丁目 雲龍神社のクスノキ

現状

2002年10月3日の中日新聞夕刊を見て、少し驚いた。
樹齢1000年の神木を伐採する計画があるというのだ。
翌朝、私は、その神木であるクスノキを見に行くことにした。

詳しい位置を確認MapFanを利用しました)


2002年10月3日の中日新聞夕刊記事
クリックで拡大)

こんなに立派な御神木

風雪にそして空襲に耐えた根

なぜかホースが

空隙に丁度社がすっぽりと...

迫力のある造形

いろいろなことを考えて

不思議な気持ちにさせてくれます

お社

空隙内

蝉の抜殻...見えますか?

鳥居。東側にある神社の入口

同じ境内にある天然記念物指定のクスノキ

左に同じ。これも切られてしまうの?

神社の面している通り

南側からの眺め。太い枝が見えるでしょうか?

西側(堀川側)から眺める

近くを流れる堀川の日置橋

 


 

共長コミュニティ 歩け歩け大会  2002年11月17日

私が現在住んでいる、愛知県大府市の共和という場所は、30年前ぐらい前からコミュニティ活動が盛んなところで、その象徴的な存在として「太陽と緑の道」がある。今回私が参加した「歩け歩け大会」というのは、ここに端を発したイベントである。

参加者約160名 半数は小学生、残りの半数は高齢者と父母といったところだろうか。。、若者の参加は少ない。また、私のように個人での参加も少なそうだ。距離は、6.5キロ。休憩を含め2時間弱の行程は、楽しみながら歩くのに適切なものだと思う。ゴール後の振る舞いぜんざいやビンゴゲームも参加者の楽しみになっている。

ただ、簡単なマップなどがあって、ルートの説明や地域の解説などがあると、アイデンティティの高揚につながると思う。そのためには、予算や毎年のルート設定など、準備に負担がかかることになるが...

08:35 共長公民館出発
08:53 長草公民館到着
コミュニティ区長のご挨拶など
09:08 長草公民館出発
09:18 長草天神通過
09:30 白ハ池中程通過
10:08 木の山公民館到着
休憩 みかんのサービス
10:27 木の山公民館出発
11:00 共長公民館到着
ぜんざい振舞 ビンゴゲーム

 


共長公民館集合

共長公民館出発

長草公民館途中 歩道が...

長草公民館 ここで合流

区長さんの挨拶

どぶろく祭で有名な長草天神

長草の集落

白ハ池通過

キャベツ畑 長閑だ!

最年少参加者...6ヶ月

知多中央道を潜ります

ここもなかなか景色がよい

再び潜ります 横断歩道が無い

用水を渡って

山の上公民館到着 みかん!

こんな道や

こんな道を通って

共長公民館到着

ぜんざいが振舞われ

ビンゴゲームも!

参加賞をもらって お疲れさま